幸せよ、背をむけないで! 青年の純愛にむせびなく流浪の女アイーダ!
「激しい季節」のヴァレリオ・ズルリーニ監督が描く切なく哀しい恋。
若くして夫を亡くし、未亡人となったアイーダ(クラウディア・カルディナーレ)は、リッチョーネのクラブで歌手として暮らしていたが、ある時マルッチェロという男に口説かれ、スカウトだと騙され、勝手にクラブを抜け出してパルマまで男の車でやってきた。だが、マルッチェロはアイーダのことを遊びとしか考えておらず、途中でアイーダを置き去りにして去ってしまう。
逃げたマルッチェロを追いかけて家を訪れたアイーダは、彼の弟で16歳のロレンツォ(ジャック・ペラン)と出会う。数々の男に騙されてきたアイーダにとって、純粋で思いやりのあるロレンツォは、彼女に初めて優しく接してくれた男だった。アイーダに惹かれたロレンツォは、お金に困った彼女に何かと世話を焼く。若いロレンツォにとっては初めての恋だった。やがてアイーダも彼の恋心に気づく。だが、そんな二人の関係が許されるはずがなかった。
ヴァレリオ・ズルリーニ監督が「激しい季節」(59)に続いて監督した、儚くも美しい純愛の軌跡を描いた傑作。俳優に対する演出が的確で、数多くの音楽の使い方も素晴らしい。当時23歳のクラウディア・カルディナーレは、みずみずしい魅力に溢れている。相手役を務めた当時20歳のジャック・ペランも繊細な演技を見せた。1961年カンヌ国際映画祭ベストセレクション受賞。
- 富士書店EC事業部
- ご購入はこちらから
※掲載日時点での在庫情報です。店舗併用販売品により在庫切れの場合がございます。最新の在庫情報は記載販売店までお問い合せください。